なぜキッチンカーは売れなくなったのか──変わったのは“人”ではなく“前提”だった

定点

キッチンカーの売上減少という現象

こんにちは、田野しーです

ここ数年、街で見かけるキッチンカーは増えたが
売上が安定しないという声も増えている。

フードフェスやイベントに出店しても、以前ほどの集客が見込めず

「人は来るが、買わない」「リピートが続かない」といった傾向が広がっている

出店場所の競争も激しくなり、立地の確保が難しい状況もある

SNSを通じて集客する試みは一般化し

かつての“珍しさ”による差別化は薄れてきた

それでもなお、新規参入者は途絶えず、結果として一台あたりの売上が分散している。

成立していた前提条件

キッチンカーが注目された背景には、「移動できる店」という柔軟性があった

店舗を持たずに低コストで始められる

という構造的な優位があった

また、コロナ禍で「屋外」「非接触」といった条件が価値を持った時期でもある

飲食店が制限される中、キッチンカーは「代替手段」としての役割を担った

その時期は、屋外イベントの少なさにも関わらず、“特別な食”として注目を集め

「少ない供給に対して、一時的に需要が集中した」という前提があったとも言える

前提が変化したことで生まれたズレ

制限が解除され、飲食店が再び動き出したことで

“外で食べる”ことの特別感が薄れた

同時に、燃料費や食材費の上昇が、可動性という強みをコスト要因へと変えていった

かつて「どこでも売れる」だったはずの自由は、
「どこに行っても売れにくい」という現実に変わりつつある

消費者にとっても、キッチンカーは“イベントの一部”であり、
“目的地そのもの”ではなくなった

定点に戻って見えてくる構造

一連の変化を並べてみると

キッチンカーという形態そのものが問題ではなく

それが支えられていた前提条件が変化したことが見えてくる

つまり、移動できること・特別感があること・コストを抑えられること

そのどれもが、環境の変化とともに意味を変えた

売れなくなった、というよりも、
「かつての価値が、そのままでは通用しなくなった」という構造的な変化が起きている



前提条件と立ち位置を、

本人の言葉で確認することが出来ます。

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